これは私が居酒屋でアルバイトしていた頃の話です。
その居酒屋は地下のB1とB2のフロアで収容人数は200名となかなかの大きさの店舗でした。
私はまだ、アルバイトを始めて2ヶ月ぐらいの事。
営業開始前の仕込みをしていて、食材をストックしているB2に下り取りに行った。
すると、サラリーマン風の50代かな、そんなお客さんが営業前にも関わらず気配を感じた。
あれ?
おかしいな~?
まだ、営業前だし他のアルバイトさんも居ないのに何でだろう?
と、思って気づいた。
あ~この世の者では無い人なんだと。
自分の場合は、ハッキリと見えているのではなく存在感で認識するタイプ。
そんな感覚がが視覚として見えているように認識をする。
そんな認識をしたのだが、他のバイトを怖がらせるのもなんなんで、黙っておくことにした。
その後は何事もなく営業をして、一日の終わりを向かえた。
それから暫く日にちが経ち、営業も終わりバイト仲間とたわいもない話をしていると。
バイトの田村さんがこう言い出した
「また、おっさんが営業前なのに入ってきたと思ったけど居なかった」
そして、周りは
「ははは!田村さん疲れてるんじゃね~の?」
「そう思うこと良く有る!」
「やっぱり居るんだ。私も、見たよ。」
「それよりさ…」
ってあっけなく話題を変えられた。
ま~忙しいお店だから、そんな感覚になることも有るだろう的な感じ。
そして、終電も無くなりそうになり、帰ることに。
出口に向かう階段の途中で、社員の人が自分に一言「下って幽霊居るみたいだよ」
自分、意外にも、気配を感じたり、見た人が居るのだとハッキリと理解した。
自分が感じたのは50代のサラリーマン風の男性。
悪さをする悪霊ではなく、ただ彷徨う地縛霊なのだろう。
なぜそこに居るのかは、解っていない。
霊は、あなたのの近くにも居るかもしれない…