お化けトンネル 怪談・怖い話

地元では知られた幽霊が出るというトンネルで、全国的には余り知られていないが、地元では知られたお化けトンネル。

山の方にあるトンネルで、余り人も通らず車一台がやっと通れる幅の小さなトンネルだ。
長さは100mぐらいだろうか、そんなに長くもなく、中は街灯も無く真っ暗なトンネル。

たまたまネットで見つけた心霊スポットサイトがきっかけに近くのお化けトンネルに3人で行くことになった。

着いたのは22:30ちょっと前。

懐中電灯片手にトンネルに中腹ぐらいのところに来た時に、後ろに友達ではない気配を感じた。
すると耳元で息遣いがフッっと聞こえ、後ろをすり返ってみた。

そこには顔が半分崩れた血まみれの男性が立っていて、自分の腕を掴んできた

びっくりして、掴んだ腕を振り払い友達の事なんか忘れ急いで駆け出した。
全力疾走で回りなど見ないでひたすらトンネルの出口だけを目指して走る。

やっとの思いでトンネルを抜けると、安心したせいか目の前が真っ暗になった。

ふと、気が付くと何かがおかしい。
壁に押し付けられているような感覚で体が重い。
友達が「大丈夫か、おいしっかりしろ」という声が聞こえて来た。

意識がはっきりしていくにつれ、自分が倒れていることに気が付いた。
そして、場所はどうもまだトンネルの中の様だった。

自分でも訳が分からず、ゆっくりと起き上がるとその場所は男性の幽霊と遭遇したトンネルの中腹だった。

なぜ?どうして?というのが頭に過る。

友達となんかヤバいという事になり早々にトンネルを出ることにした。

道中に友達に聞いてみたら、自分がいきなり「うわ!」と叫んでそのまま倒れたのだという。

あれは、夢だったのだろうか。

しかし、掴まれた腕を見てみると赤くうっすらと手の跡が付いていた

それを見た友達も驚き、驚愕をしたのは言うまでもない。
幽霊?を見たのは自分だけで、友達は特に何も見なかったし何も感じなかったみたいだ。

あの時、体を置き去りに幽体離脱して魂だけが逃げたのだろうか。
とても不思議な体験をした。

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