バスに乗っていた女性 怪談・怖い話

この話は、バスの運転手の話し。
バスと言っても高速バスや観光バスではなく、路線バス。

暑い夏の日の夜、あるバスが最終バスが、山の方へ向かっていった。
バスの中には10人程度だろうか乗客が座っている。

このバスは田舎の方のバスで、駅から1時間程度で終点へ行くバスでそんなに遠くまでは行かない。

バスは徐々に人気が少ない山に向かうにつれ、乗客も徐々に減っていく。

バス停に止まり、また一人の乗客が降りていく。

あと15分程度でバスは終点に着くというところで最後の乗客が降りバスの中は誰も居なくなった。

あともう少しで今日の仕事も終わりか~なんてことを考えていると、ふとバックミラーに一番後ろの右側の席に女性の姿が写った。

あれ?おかしいな、さっき最後の乗客を降ろしたはずだったのにまだいたのか。

そして、なんとなく見覚えが有るような気がした。
女性は20代後半ぐらいだろうか、白いワンピースらしき服装で、窓の外をぼーっと見つめている。
大き目の鞄を持っているようだった。
その姿は、田舎に住んでいる住民らしからぬ恰好だと思った。
終点には旅館などは無いはずだし、都心から田舎に帰って来たのだろうか?
でも、何か気になる。

そういった違和感を感じながらやがて、山道を進みバスは終点に着いた。
すると、一番後ろに座っていたはずの女性の姿が消えていた

あのバス停から、終点までバス停に停車した覚えはない。

すると、ふと思い出した。
丁度、1年前に同じように最終バスに女性を終点まで乗せたことが有った。
そして、その女性は次の日に終点のバス停から少し歩いたところで首吊り自殺をした遺体が発見された。
よく考えてみると、その女性に似ていたと思った。

もしかしたら消えた女性は、自殺した女性が霊になってバスに乗っていたのではないかと・・・・。

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