通りすがりの落ち武者 怪談・怖い話(短編)

暫く仕事が忙しく、昼間にちょっとした時間が出来たからそのまま横になり少し昼寝をしようと寝ころんでいた。

寝ていると、壁の方から落ち武者の生首が近づいてくるのが解った。もちろんこの世の者では無い。

落ち武者の霊は物凄い形相をして、歯を食いしばり「う゛~~~」とうなりながら近づいてくる。

これはヤバイかも!

そう思い、その場を離れようとしても体が動かない。金縛りだ。

落ち武者の霊はどんどん近づいてきた。

恐い、恐い、恐い、恐い、殺される。

落ち武者の霊はすぐそこまで近づいている。

もうダメだ・・・。

と思ったら、落ち武者の霊はこちらには一切気に留めず、前をじっと見つめ自分の目の前を通り過ぎて行った。

その瞬間金縛りが解け、動けるようになったが汗びっしょりになっていた。。

暫くして落ち着きを取り戻し、物凄い汗だったので、シャワーを浴びることにした。

あの落ち武者の霊は仇の誰かを彷徨い続けているのだろう。その後、その落ち武者の霊は現れる事は無かった。

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